孫3人と同時受賞 民謡コンクール三線部門

 【北谷】琉球民謡伝統協会(新崎松秀会長)主催の第15回民謡コンクールで、比嘉洋子さん(63)=北谷町宮城=と孫の梨緒菜さん(14)=古堅中3年、紗夏(すずか)さん(9)=北谷小4年、りずんさん(8)=古堅小3年が4人そろって三線部門で受賞する快挙を果たした。新崎会長は「孫と4人そろって同時入賞した合格者は初めて」と話している。
 4人は北谷町宮城の譜久村悦子研究所に通い、譜久村師範から週2回の指導を受けている。コンクールは6月19〜21日に行われた。1カ月前から毎日研究所に通って本番に備えてきたという。コンクールでは洋子さんと紗夏さんが最高賞、梨緒菜さんが優秀賞、りずんさんが新人賞に輝いた。
 洋子さんは「人前に出ることが苦手な性格を克服してほしいと孫たちを誘ったのがきっかけだが、まさか4人で賞を取れるとは思わなかった」と笑顔。三線を始めて3年という梨緒菜さんは「師範は厳しく、泣きながら練習をしたことがあったけれど、しかられたら自分のためにという気持ちでやってきた。練習を積んでもっと上の賞を狙っていきたい」と意気込みを語った。
 譜久村師範は「4人とも負けず嫌いで、一生懸命練習した成果が出ている。これからも頑張ってほしい」と期待している。(池田哲平)

宴に祝い事に、島に欠かせぬ八重山民謡

民宿で観光客も一緒に手踊り

第34回八重山古典民謡発表会

 八重山に旅行して民謡を耳にしない日はない。まず機内で、到着ロビーでも、BGMは八重山民謡だ。みやげ物店、観光客向けの居酒屋、離島へ行く船の中、至る所で民謡が流れる。

  離島の民宿に泊まれば、夜は同宿の見ず知らず同士が宿のオジーの三線にあわせてモーヤー(手踊り)を習い、泡盛に酔う。翌日は島の桟橋から民謡に送られて帰りの船に乗る。三線と民謡は八重山観光に欠かせない。

 もちろん地元民の生活も八重山民謡と三線は切っても切れない。床の間にはたいてい三線が飾ってあり、酒が出れば、1人2人は弾き手がいて宴を盛り上げる。

2009民謡コンクールの審査

 ホテルでの結婚式、生年祝いなど各種祝い事には舞台がつき物で、始めに「座開き」(ザービラキ)と称して、三線、太鼓、笛の地謡付きで「赤馬節」などめでたい民謡が生で歌われる。しかも、主賓の家族縁者が舞台で踊るのが決まりだ。余興も民謡の舞踊だし、宴席の締めは早弾きのにぎやかな民謡にのって、客が入れ替わり立ち代り舞台に上がり歓喜のモーヤーを踊る。お開きは「ホタルの光」ではなく「弥勒節」「やーらよー」に送られて会場を後にする。そんなわけで上手下手は別としてもモーヤーくらいはできるのが八重山の大人と言うものだ。当然、民謡教室や踊りの教室も多い。若いころから歌三線を趣味とし、師匠について研鑽を積み、教師、師範の免許を取り退職後は看板を上げて後進の育成に努める人たちもいる。

本土からも熱心な愛好家が挑む民謡コンクール

出番前、師匠のチェックを受ける奨励普及賞の小中学生ら

 そんな八重山だからこそのコンクールがある。八重山毎日新聞の主催事業の八重山古典民謡コンクールで、今年35回を数える。6月13−14、20−21の4日間で審査が行われた。奨励普及賞、新人賞、優秀賞、最優秀賞に計201人が挑戦した。社でも最大の事業だ。

 八重山古典民謡は島々に伝承されてきた歌で、沖縄県無形文化財に指定されている。これを後世に残そうと1976年に八重山古典民謡保存会が結成された。八重山本部を中心に那覇、関東、東海などに100近くの研究所があり多くの門下生がいる。彼らは最優秀賞(合格者が1−2割の超難関)を目標に日々研鑽を積んでいる。

 近年、沖縄県外からの受験者が半分を超えた。八重山民謡との出会いはそれぞれだが、みな一様に「ゆったりした曲のメロディーと独特の歌の奥深さにどっぷりとはまってしまう」という。

合格者発表会

 生活圏内に研究所がある島と違い、県外では1時間以上もかけて教室に通うことは珍しくない。それだけに熱心さは島の門下生に引けをとらない。中にはインターネット電話で八重山の師匠に師事する人もいて、コンクールの何日も前から石垣入りして師匠に最後の調整をお願いするとか。今年も、北海道札幌から優秀賞に挑戦した夫婦がいた。井上信久さん、裕子さんだが、夫妻は出会いも札幌の沖縄民謡のサークルだそうで、もう、15〜16年も八重山民謡をやっている。 

 真剣そのものの本土受験生の緊張が、のんきになりがちな島の門下生たちにも良い影響を及ぼしているようだ。今年は最優秀賞の10人を含む101人が合格した。10月の合格者発表会にはさらに上達した彼らの、晴れやかな笑顔に会えることを楽しみにしている。
(読売新聞提携紙・八重山毎日新聞 崎山久枝)

新人賞に77人が挑戦 八重山古典民謡コンクール

きょう優秀賞審査

緊張しながらも審査員の前で日ごろの練習成果を披露した挑戦者たち

第35回八重山古典民謡コンクール(主催・八重山毎日新聞社、後援・八重山広域市町村圏事務組合、県教育庁八重山教育事務所、石垣市文化協会)の新人賞公開審査が20日、石垣市民会館中ホールで開かれ、77人が挑戦した。
 同コンクールは八重山古典民謡の伝承・普及を図るとともに、卓越した新進唄い手の発掘と後進を育成する目的で、1975年から行われている。

審査は例年10月に行われていたが、今年から6月に変更され、公開審査では「鶴亀節」と「安里屋節」の課題曲に挑んだ。
 審査控室では、挑戦者たちが緊張した表情で三線の調弦したり、師匠や家族と話しながら、最後の調整に取り組む姿が見られた。
 最終日の21日は午前9時30分から優秀賞の審査を行い、終了後に新人賞と優秀賞の合格者が発表される。

三味線の吉田兄弟 親子関係に訪れた転機

子育て方法について考える情報番組「となりの子育て」。毎月最終週では、スポーツや芸能界など各分野で活躍する人たちの親に話を聞く。今回は、人気津軽三味線奏者「吉田兄弟」の両親が登場する。

兄・良一郎(31)と弟・健一(29)がメンバーの「吉田兄弟」は、メジャーデビューアルバム「いぶき」で民謡界としては異例の10万枚を超えるヒットを飛ばすなど、津軽三味線ブームを巻き起こした。そんな2人の両親の子育て方法は対照的だ。父の誠一は、家ではいつも2人を両脇に座らせ、三味線を練習させるなど熱血で指導した。一方、母の良子は、子供たちをやさしく支え、良き相談相手になっていたという。

番組では、「親も子も一生懸命。子育ては楽しかった」という両親に、親子の関係に転機が訪れたという高校卒業時のエピソードなど子育てにまつわる思い出話を聞く。

三崎地区の民謡「三崎甚句」「ダンチョネ節」のコンクール開催へ/三浦

 三浦市三崎地区の民謡「三崎甚句(じんく)」と「ダンチョネ節」のコンクールが28日、同市三崎の三浦市民ホールで開かれる。市内をはじめ、県内各地から約120人が参加し、自慢ののどを披露する。

 コンクールは実行委員会などの主催。二つの民謡を広く知ってもらい歌い継がれていくことを願うとともに、地域の伝統文化や観光の発展を目指して9回目の開催となる。

 二つの民謡は三崎漁港を背景に多くの市民に歌い継がれてきたもので、港町・三崎の情緒が巧みに表現され、日ごろは三崎の祭りや宴会などでよく歌われてい る。口承で伝えられてきたことから、歌い手により節回しや歌詞が微妙に異なるといい、その違いを比べて楽しむことができる。

 午前9時開場、9時半開演。入場無料。問い合わせは、市教育委員会生涯学習係電話046(882)1111。

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